朝おきたら、
むしゃくしゃしていた。
寝直す気分にもなれず、
のそのそと起き上がり、
いつもどおりうがいをして白湯をのむ。
むしゃくしゃはとれない。
娘がナンを食べたいと言う。
ナンにカレーをつけて食べたいのだと。
そうめんかうどんがいいわ、
なんて口にすると
「じゃあ、ママだけそうしたらいいやん」
と、娘はしゃあしゃあと言う。
私の場合べつに
そうめんを1人分茹でることが
とりわけ面倒なわけではない。
それよりも、
夫と娘だけ目の前で
こてこてしたもんを食べてたら
羨ましくなって手が伸びてしまう、
どうしたって目移りしてしまうのだ。
胃袋ひとつじゃたりやしないし、
食費だってかさむじゃないか。
仕方がないので、
ナンの生地をこねくりまわし、
カレーをつくる。
味見をしているうちに
あら不思議、
カレーとナンの気分にかわってゆく。
雨上がりの日曜日、
お昼ごはんにナンとカレーを頰張りながら、
むしゃくしゃが
少し和らいでいることに安堵する。