asaの足あと

何気ない暮らしと、その中で、日々こぼれ落ちるささやかな幸せと小さな痛みをそっと静かに残すように、このブログをしたためています。

くるった体内時計をリセットする

「パパって仕事のときは楽しそうやな」

扉越しにきこえてくる

テレワークでWEB会議中の夫の声に、

「また笑ってる」

と、娘が反応する。

「うちでもあんな声で話してほしいよね」

同じくテレワーク中の私は、

パソコンに向かってしかめっ面をしながら

ぼやく。

そうこうしているうちに

私もWEB会議がはじまる時間が迫り、

「今日はもうYouTubeはダメやで」

と娘に釘をさしておくと、

行き場と楽しみを失った娘は

不貞腐れて

ひっこぬいてきた毛布の中でまるくなる。

 

会議がおわり、毛布をめくると、

娘はすやすや眠っている。

放っておくと、いつまでも眠り続ける。

 

子どものころ私は、

(いや大人とよばれる年齢になっても)

退屈するといつも眠っていた。

眠って眠って、

気だるさをまとって目を覚まし、

まだぼんやりしたまま

なんだか自分だけ

世界から取り残されたような心持ちになり、

妙にやりきれない気分になるのだった。

 

「そろそろ起きないと夜寝れなくなるよー」

仕事がひと区切りついたところで

娘を起こしにかかる。

ひとつだけ大事にとっていた

おやつの〆のハイチュウを口につきさすと、

娘はニタッと笑い、

ようやく目をあける。

「おいしいー。あー気持ちいいー」

と、大きくのびをする。

 

気持ちいい?

 

「そんなに寝て、体がなまってだるくならない?」

ときくと、

「ぜんぜん」

と娘はケロッと言う。

「夜寝れなくなるよ」

と言うと、

「やりたいこといっぱいあるからいいねん」

とこたえる。

 

やりたいこといっぱい……

あんなに退屈そうにしていたくせに。。。

 

「ねぇ、今日の晩ごはんなんなん?」

ハイチュウが口からなくなったばかりだろうに、

もう娘は次の食事のことをきいてくる。

「ちっとも体うごかしてないから

 おなかすかないでしょ」

と言うと、

「ぺこぺこやわ」

と。

 

幸い娘は

世界から取り残されることなどなく、

気だるさも、やりきれなさも、

どうやらちっともないようで、

そのことがまた私をも

和やかなはずの世界とつなぎ止める。

 

少し体内時計の狂った毎日を

娘はしっかり楽しんでいる。

 

そして、狂っても、また狂いなおそうとも、

平日はきまって6時半の朝ごはんで

リセットする。