迎えの席の同僚たちが
はなれた営業所にいる同僚のことを
小馬鹿にした感じで
くっくくっくと笑っていた。
朝から夕方までことあるごとに
顔を見合わせてはくっくくっくと
意地悪な笑い声をもらしているもんだから、
「まるでいじめやな」
と言い放つ。
「いやいやいや、だってな……」
と言い訳のように解説をする彼ら。
数分後には携帯を手に
小馬鹿にしつづけている彼と愛想のよい声で話し、
携帯をおいてからまた
くっくくっくと笑い出す。
「まったく。陰険やねんから」
と言うと、
彼らはくっくくっくと笑うのはやめ、
ニヤニヤニヤッと顔だけで笑った。
悪意も敵意もきっとない。
だけど意地悪。
誰かを小馬鹿にする心は
意地悪で満ち満ちている。
いじめは許されないことを知っている
大人の世界にも
意地悪はごろごろしている。
私の心にもまた
意地悪はごろごろしていて、
私はそいつによくつまずく。
すっ転んで、痛くて、泣きたくなる。