asaの足あと

何気ない暮らしと、その中で、日々こぼれ落ちるささやかな幸せと小さな痛みをそっと静かに残すように、このブログをしたためています。

真夜中におにぎりを食べる

ビジネスホテルのベッドのうえ、

眠るのをあきらめて、

真夜中の2時におにぎりを食べた。

 

そして早朝、

もそもそとコンビニのパンをかじる。

 

 

娘がおなかのなかにいた頃、

吐きづわりから食べづわりにかわって、

食べてるとき以外は気持ち悪い日々が

産むまでつづいた。

起き上がるのもままならないなか、

今日なら立ち上がれるぞという日に、

寝たきりの私に冷たい目で

義務的に食べ物だけ持ち運んでくる夫から

逃げるように実家にかえった。

毎日、母がにぎってくれたおにぎりを枕元において

夜中だろうと早朝だろうと

すがりつくように、かじっていたなぁ。

 

つらくて長いつわりのあいだは、

実はおなかの中の子に

あまり愛情をもてなかった。

ただただはやくでてきて楽にさせて

と。。。

 

 

あれから7年。

小学1年生になった娘と

週末にまたケンカをして、

寝室にかけこんで鍵をかけた。

扉のむこう、はじめ泣き叫んでいた娘。

静かになったかと思うと

カチャカチャカチャと音がきこえてくる。

カチャカチャのあとに

取っ手をひいたりおしたりまわそうとしている。

やがて、音はやみ、

「ママ、あけてー」

と、すすり泣く声。

 

扉をあけると、

娘は涙のあとに笑顔をうかべ、

手のひらをみせる。

 

のっかっていたのは、ふたつの鍵と定規。


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これで開けようと試みたそうで。

 

惜しいなぁ。

うちの寝室の扉の鍵、

10円玉だったら外から開けられるんだけど。

今はまだ内緒にしておこう。

 

 

今ごろその寝室で

娘は大の字になって

すやすや眠っているだろう。

 

はなればなれの朝。

 

 

おなかのなかのつわりの発生源が、

まさかこんなにも

恋しくて、愛おしい存在になるなんて。