夫のことが憎々しい。
嫌いなところは数え切れない。
お酒をのみすぎて
呂律がまわらなくなるとことか、
格好よくもないくせに
ショーウィンドウにうつった自分の姿に
表情をかえ髪をセットしなおすとことか、
ポチポチポチポチなんでもかんでも
すぐ買い物かごに入れちゃうとことか、
お箸を手にしたとたん
置いていた箸置きをじゃまそうに
遠くに放り出すとことか、
酢の物や前菜を薬を飲み込むように
無言でいっきに食べほすとことか、
トイレのドアをあけっぱなしにするとことか、
不機嫌そうに無言でごはんを食べるとことか、
話しかけてもこっちをみようともせず
「ん」とだけ唸るようにこたえるとことか、
問いかけても単語だけで返してくるとことか、
人前でだけおだやかな顔で微笑んでるとことか、
年々ひどくなる親父臭とか。
まだまだまだまだ、
あげだしたら、もうきりがない。
いい夫婦の日の前日に、
夫への思いを連ねた自分の過去記事をよんでみて
・・・
こっぱずかしくなった。
夫にされた許せなかったあれやこれやを
いまだに引きずったまま、
結局のところ私は、
うまくいかない自分自身の心のもやもやも
夫のせいにしようとしてるのかもしれない。
ひとはみんなひとり。
やりきれない気持ちも、
塗り替えたい記憶も、
湧いてくる苛立ちも、
自分の中で消化していくしかない。
じゅうぶんすぎるくらい分かっているのに、
それでもどうしようもなく
求めてしまっているのだと思う。
助けてほしい、きいてほしい、
わかってほしい、と。
誰よりも遠く、果てしなく鈍感な夫に。
なんだこれ。
まるで、ロクデナシを好きになってしまった
思春期の片思いみたいじゃないか。
こっぱずかしくなってきた。