asaの足あと

何気ない暮らしと、その中で、日々こぼれ落ちるささやかな幸せと小さな痛みをそっと静かに残すように、このブログをしたためています。

好きなものを最後に残す

土曜日、娘が喜ぶだろうなと

ピーマンの肉詰めをつくりながら

夫も喜ぶだろうなと考えた。

前日の肉じゃがの残りをつぶして、

コロッケもつくる。

これもふたりとも喜ぶだろうなと。

案の定、娘は歓喜した。

夫は無言だけど、

そのふたつを最後までのこし

交互にゆっくり食べる様子から

喜んでいるのが見てとれる。

 

日曜日、サラダにしようと買ったごぼうの先を

少しだけ折って取って、

夫が好きな豚汁を1回分だけつくった。

娘が喜ぶから、

フライパンでジャガイモを揚げ、

竹輪も揚げた。

案の定、娘は歓喜した。

夫がさらっと

「豚汁おかわりあるん?」

ときいてきて、

「ないよ」

と答える。

いつもはル・クルーゼの鍋いっぱいに作って

おかわりし放題なんだけど。

ぽつんとする夫に娘が

「これあげよっか?」

と、自分の食べかけのお椀をさしだした。

「いやいや、いいよ」

と首をふる夫の手の中の椀には

まだ半分くらい豚汁が残っている。

夫は椀を置いて、別のものを食べはじめた。

 

月曜日、娘と夫が喜ぶだろうと

ハンバーグをつくった。

午前中にピザ生地をこねた手で、

午後には肉をこねる。

ブランチにピザ、夜にハンバーグ、

胃袋がつかれるなぁと思いながら、

丹念に丹念にこねあげる。

案の定、娘はそれはそれは歓喜した。

夫もまた、

やっぱり最後まで残してるから

喜んでいることがみてとれる。


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自分を喜ばせようと、

届いたばかりの新米で雑穀ごはんを炊いた。

まだ古いのが少し残っているのに。

案の定、私はうはうは喜んで、

たんまりおかわりをした。

 

 

さて4連休最終日。

今日は作り置きも兼ねて。

そろそろあっさりメニューにしたいなぁ。

秋仕様のおやつを食べる

すっかり秋の空気にかわり、

娘(+つられて私)のおやつも

毎日とびついていたアイスから

ごろっと秋仕様に変わった。

 

きな粉パン

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冷凍庫の食パンを

凍ったままカットして、

バターをたっぷり入れて熱したフライパンに

放り込む。

両面に焼きめがついたら

きな粉と砂糖をドバっといれ、

ナッツとレーズンもすこしいれる。

お皿にうつして、

娘はさらにハチミツをかけて食べる。

 

娘はもう小学2年生なのに

きな粉をはげしく飛び散らかしながら食べる。

だからきまって

テーブルも床もきな粉だらけになる。

秋のおやつと掃除はセット。

アイスはらくちんだったなぁ。。。

 

 

きな粉パンだけじゃ足りない娘は、

さんざんきな粉を撒き散らしたあと、

駄菓子入れの缶をあさりに行く。

そして、鼻歌をうたいながら

ハイチュウを取り出す。

 

 

確か去年か一昨年、あるいはそのどちらも、

同じような写真をここにあげ、

同じような光景を綴ったような。

 

わが家の暮らしも食卓も、娘も私も、

ずいぶん変わったようでいて、

実はほとんど変わっていないのかもしれない。

 

 

夜、すべての雑事をすませたあと、

娘と学校ごっこをする。

娘が先生で、私が生徒。

紙をセットしたクリップボードと鉛筆をもち、

部屋をまわる。

そこにあるものを観察し

どんなふうにできているか書き記しなさい、

と先生が言う。

私は重だるい体をふるいたたせ、

各部屋を先生についてまわり、

頭を悩ませながら、真面目に書き記す。

 

けん玉

木のまるいボールに穴があいていて、

木の棒みたいなのがスポッとはまる。

ボールと棒みたいなのは、一本の糸で結ばれていて………

 

といった具合に。

むずかしい。。。

 

 

子どものころ、

頭の中がいつも混乱していた私は、

先生の言うことも

黒板にかかれた文字も

教科書にかかれた公式や図解も

なにひとつ理解ができなかった。

だから、こまったことに

授業はいつもうわの空。

 

こんなにきっちり授業を受けきったのは、

生まれてはじめてかもしれないな。

 

すっごい疲労感と、少しばかりの達成感。

 

意地悪を生成する

「ママは自分のこと好き?」

と、いつだったかと同じ問いを

娘から笑顔でつきつけられ、

「きらーい」

と、いつだったかとたぶん同じ答えを

笑顔で返した。

娘が理由をきいてくるので、

「優しくないから。

 意地悪なとこがあるから」

とこたえると

「え、ママ優しいやん。

 意地悪ちがうやん」

と、さらっとかえってきた。

 

かちかちに強張っていた全身が

つかの間ゆるんで、

すこしだけ優しい気持ちになる。

 

 

次に娘は隣りの部屋に駆けて行き、

ふんぞりかえって動画をみていた夫に

「パパは自分のこと好き?嫌い?」

ときく。

「んー、好きではないけど嫌いでもない」

という夫のこたえをとらえ、

とたんに私の中の意地悪が

またむくむくと再発する。

 

よくもまあ

その無神経で身勝手な性格を

嫌わずにいられるもんだわね

なんて、頭の中で

夫への恨みつらみが回転する。

 

そうして、きりきりしながら

夜の最後の仕事である洗濯物の部屋干しを

残り少ない力をふりしぼってやり遂げる。

 

体力をつかうことはほぼしていないのに、

毎日おどろくほどくたくたになる。

パソコンごしのせかせかした会議や

よくわからない業務への悪戦苦闘は然り、

もしかすると何よりも、

意地悪を生成するのに

ずいぶん消耗しているのかもしれないな

と思う。

 

 

さて、4連休。

意地悪の生成もどうか休止できますように。。。

 

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面倒くさがりやがドーナツを揚げる

すっかり丁寧な暮らしを損なってしまった

と、心をざわつかせていたのだけど、

よくよく考えてみるともともとが

ずいぶん面倒くさがりやで

だらしない性格だった。

はなから損なうほどのものは

持ち合わせていなかったのかもしれない。

 

土曜日の昨日、

いくらひどく気怠いからといって

休日だというのになんにもしないのは

いかがなものかと、

娘との約束をひとつ果たすことにした。

 

意を決して、

卵と砂糖とココナッツオイルをまぜ、

小麦粉とベーキングパウダーもまぜあわせ、

鉄フライパンに油をたんまり入れ、

ドーナツを揚げた。

 

娘につくってほしいと何度も言われ

ちょっと涼しくなったらね

とかわし続けていたドーナツ。

気がつけば、ちょっと涼しくなっていた。

 

揚げたてに砂糖をまぶし、頬張る。


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「むちゃくちゃ美味しい!

 将来ドーナツ屋さんになれるんちゃう?」

と、娘が興奮する。

穴は消え、いくつも黒焦げにする

ドーナツ屋さんって。。。

でも、なりたいものをいまだに

ずっとさがしつづけている私の胸には、

娘からもらう

「将来」が、じわっと染み入る。

 

 

 

日曜日、やっぱり少しは丁寧でありたいと、

昨日をとりもどすように

ちまちまとあちこち掃除する。

 

作り置きも何品か。

 

何をつくったところで

できたてのつまみ食いが止まらないなら、

ドーナツよりこっちの方が

胃に優しくて、私にはしっくり。


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蒟蒻も買っていたのに、

あく抜きが面倒くさくなって

入れなかった。。。

 

合言葉を完結する

この春の転校後すぐの

コロナによるながい休校のあとも、

短かった夏休みのあとも、

小2の娘は毎朝

「今日学校だいじょうぶかな」

ときいてきた。

いつからかその口もとは

どこか楽しそうにほころぶようになり、

本気で不安に思っているのか

ただの口癖になっているのか

さっぱり分からなくなった。

それでもきまって娘がきいてくるので、

「だいじょうぶ。

 いつも笑って帰ってくるやん。

 行ってしまえば楽しいんでしょ」

と、私は答えた。

「もしだいじょうぶじゃなかったら、

 だいじょうぶになるように考えるから、

 どっちにしてもだいじょうぶ」

と、つけ加えたりもして。

 

合言葉のようになっていたそのやりとりも

気がつけばなくなっていて、

すっかり不安から解放された娘は

ただただ楽しそうに学校に行っている。

 

……と、思っていた。

 

 

気がつかなった。


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不安がなくなったわけではなく、

自分ひとりで

完結するようになっていたなんて。

 

 

フライパンでごぼうサラダをつくる

ここのところ、ほぼ週末のたびに

ごぼうサラダをつくっている。

 

いつも適当だから

レシピとよべるようなものはないけれど、

 

..............

 

フライパンにバター(胡麻油の時も)をいれ

人参とごぼうを炒め、

醤油と味醂とほんの少しの黒糖を入れて

煮詰める。

そのあいだに白胡麻をすって、

煮詰まったところで火をとめ

すり終えた胡麻を入れる。

これだけで

じゅうぶん美味しいきんぴらごぼうだ。

味見という名のつまみ食いを何度もしたあと、

そのままマヨネーズをどばっといれて混ぜ、

フライパンの中で完成。


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..............

 

マヨネーズを和えるときにボウルにうつす

という工程を省いてみた。

洗い物が減るってうれしい。

 

 

 

昨日もまた

娘の溢れかえった引き出しや棚、

床の上のあちこちを

整理しなさい

と、がみがみ叱りつけながら、

同時に私も、こちらはこちらで

ひそかに溢れかえりそうになっていた

リビングの引き出しを片付けた。

次から次にでてくるのは、

娘からのマッサージ券や手紙や、

ころがっているのを拾いあげて

そっととっておいた

いつかの娘の日記のような何やら。

 

手にとって改めて読み返すと、


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がみがみが

すーっとひいていく。

 

はたと思う。

もしや頻繁に床にころがっているこれらは

娘の作戦なのでは

と。

私の機嫌を操るための秘密の作戦。

 

だとしたら、ずいぶんしっかり者だなぁ。

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八つ当たりという名の悪意をぶつける

扇風機をこわされ、

苛立ち、責め立てた。

 

気のない返事に腹がたち、

3倍返しで無視をした。

 

気づけば隣りで膝をたて、

ひどい姿勢で食事をしてるもんだから、

思わず大声で叱りつけた。

 

毎日毎日、私は娘に苛立ち、怒り、

時にしつけを通り越した

「八つ当たり」という名の

悪意をぶつける。

 

いい母にはなれなくて、

人格者でもいられない。

 

娘はへらへらききながしたり、

ときどきクックと吹き出したり、

でも多くの場合はやっぱり

泣き叫んだり、

にらみ返したり、

閉じこもったりしたあと、

私の顔色をうかがいに

そっと忍び足でやってくる。

私はにやっと笑い、

娘はにかっと笑う。

 

いい母でも

まともな大人でもない私を

娘はいったいいつまで

笑って許してくれるのだろう。

好きだと言ってくれるのだろう。

 

時折そんなことを考え、ぞっとする。

 

2週間ほど前、


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リビングの一部を飾りたて、

「ここはお地蔵さんだからね」

と娘がよく分からないことを言ってきた。

 

願いごとを書いた紙でビー玉を包んで

このペットボトルに入れなさい、

と。

 

さらに、毎日このペットボトルにむかって

お祈りをしなさい、

と言う。


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私は、リビングががやがやして嫌やわぁ

と不満をもらしながらも、

娘に見はられながら、

ペットボトルに向かい

両手を合わせ、目をつぶってみせた。

「ちゃんとお祈りするのよ」

と、なおのこと娘が言うので、

声にはださず、そっと心の中で

 

いつかこの子に呆れかえられるまえに、

自分の気分にふりまわされない

ましてや八つ当たりなどぜったいしない

ちゃんとした大人になれますように

 

と、わけのわからないお祈りをした。

 

……………………

 

昨日は久々の出社日だった。

いまだに慣れない通勤電車と社内。

ぐったり帰宅すると

笑顔で玄関までとんできた娘が

私の顔色をみてすぐに

笑顔のまま部屋に引き上げた。

 

ごきげんななめそうだからそっとしておこう

と言わんばかりに。

 

私は服をぜんぶ着替えて

はげしく手を洗い

けたたましくうがいをして

せかせかとキッチンに立った。

 

カウンター越しに見る家の中は

朝よりどこかしら散らかり、荒れている。

 

むこうの部屋でリモートでの仕事を終え

足をなげだしてスマホをいじる夫がみえ、

フライパンをにぎる手に力がはいる。

 

私は苛立ちながら

わちゃわちゃと鶏肉をカレー味に炒めた。

 

風呂あがり

ようやく落ち着きを取り戻したころ、

「リビングのペットボトルのお地蔵さん

 のけといたよ」

と娘が言いにきた。

確かにそこだけが

やけにすっきりと片付いていた。